ヴィンテージカルティエを探していると、
「オリジナル文字盤」
「純正交換文字盤」
「リダン(文字盤再生)」
という言葉を目にすることがあります。
しかし、それぞれの違いを正しく理解するのは、決して簡単ではありません。
文字盤は、ヴィンテージカルティエの状態やオリジナル性を考えるうえで、とても重要なポイントの一つです。
今回は、オリジナル文字盤・純正交換文字盤・リダンの違いと、Anteがオリジナル文字盤を大切にしている理由についてご紹介します。
ヴィンテージカルティエのオリジナル文字盤とは?
ヴィンテージカルティエを見る際には、まず「その時計が当時から持つ文字盤なのか」という点を確認することが大切です。
当時出荷された文字盤が、そのまま残されているもの。
これが、私たちが「オリジナル文字盤」と呼んでいるものです。
一方、長い年月の中でカルティエ正規サービスによって文字盤が交換されている時計もあります。
これが「純正交換文字盤」です。
純正交換文字盤もカルティエの純正部品であり、品質が劣るということではありません。
製造された年代によっては塗料や製法などが変わり、変色やクラックが生じにくくなっているものもあります。
実用性を重視するのであれば、純正交換文字盤も一つの選択肢です。
一方で、印刷の雰囲気や色味、書体などが、当時の文字盤とは異なる場合があります。
そのため、当時の姿やオリジナル性を大切にするのであれば、オリジナル文字盤には交換文字盤とは異なる魅力があります。
どちらが良い・悪いということではありません。
実用性を重視するのか。
当時から残るオリジナル性を重視するのか。
その違いを理解したうえで、ご自身の価値観に合った一本を選ぶことが大切だとAnteでは考えています。
ヴィンテージCartierを選ぶうえで、私たちが本当に大切だと考えていることについては、 「価格よりも大切なこと。ヴィンテージカルティエを選ぶ基準」 でも詳しくご紹介しています。
「PARIS文字盤」だけでオリジナルとは判断できません
ヴィンテージカルティエの文字盤には、
- PARIS
- SWISS
- SWISS MADE
など、さまざまな表記が見られます。
そのため、「PARIS表記だからオリジナル文字盤」と考えられることがあります。
しかし、文字盤のオリジナル性を表記だけで判断することはできません。
当時からSWISS表記で製造されたモデルも存在します。
また、長い年月の中で正規サービスによる文字盤交換が行われ、表記や仕様が変わっている時計もあります。
100年以上の歴史を持つカルティエには、年代やモデルによってさまざまな仕様があります。
だからこそ、文字盤を見るときは一つの特徴だけで判断するのではなく、
年代。
モデル。
文字やロゴの印刷。
色味や仕上げ。
そして、時計全体との整合性。
それらを総合的に確認することが重要です。
ヴィンテージカルティエの文字盤に見られる経年変化
長い年月を経たヴィンテージカルティエでは、文字盤に変色や小さなクラックなどが見られることがあります。
これを欠点と感じられる方もいらっしゃると思います。
しかし、私たちは必ずしもそうは考えていません。
ケースやムーブメントなど時計全体の状態を確認したうえで、文字盤に現れた自然な経年変化であれば、それもその時計が歩んできた時間の一部だと考えています。
当時の塗料や製法、保管されてきた環境などによって、一つとして同じ表情にはなりません。
新品にはない、その一本だけの表情が残っていることも、ヴィンテージウォッチの魅力です。
だからAnteでは、文字盤には基本的に手を加えません。
その時計だけが持つ歴史や風合いも、大切な価値の一部だと考えているからです。
リダン(文字盤再生)とは?オリジナル文字盤との違い
「リダン」とは、経年劣化した文字盤などに対して、塗装や文字、ロゴ、インデックスなどを再加工する修復を指します。
リダンによって、文字盤が美しく見えるようになることがあります。
一方で、当時から残されてきた文字盤そのものの表情や印刷は変わることになります。
そのため、オリジナル性を重視するヴィンテージウォッチの世界では、オリジナル文字盤とリダン文字盤を分けて考えることが重要です。
近年では非常に精巧に仕上げられた文字盤もあり、写真だけで判断することが難しい場合もあります。
だからこそAnteでは、文字盤だけを見るのではなく、年代やモデル、印刷、ケースやムーブメントを含めた時計全体の整合性を確認しています。
Anteでは、オリジナル性を大切にするという考えから、リダンされた文字盤の商品は取り扱っていません。
私たちが大切にしているのは、新品のように見せることではなく、その時計が長い年月を経て残してきた本来の姿を、できる限り未来へ受け継ぐことです。
Anteがヴィンテージカルティエのオリジナル文字盤を大切にする理由
ヴィンテージウォッチは、新品の状態へ戻すことだけが目的ではないと、私たちは考えています。
その時計が持つ歴史や個性を尊重しながら、これから先へ受け継いでいくこと。
それもヴィンテージウォッチを扱ううえで、大切なことです。
文字盤は、その時計の「顔」ともいえる部分です。
長い年月を経て残されてきたオリジナルの表情には、新しく作り直した文字盤では表現できない魅力があります。
私たちが考える「本当に良い状態」とは何かについては、 「ヴィンテージウォッチの「本当に良い状態」とは?」 でも詳しくご紹介しています。
だからAnteでは、文字盤や針には基本的に手を加えません。
きれいに作り直すことよりも、その一本が歩んできた時間を尊重すること。
それが、Anteがヴィンテージカルティエのオリジナル文字盤を大切にしている理由です。
ヴィンテージカルティエの文字盤を見るときに大切なこと
オリジナル文字盤だから、すべての人にとって一番良いというわけではありません。
純正交換文字盤にも、実用性という魅力があります。
大切なのは、それぞれの違いを理解したうえで、自分が何を大切にして時計を選ぶのかということです。
そしてオリジナル性を重視するのであれば、表記だけで判断するのではなく、その時計の年代やモデル、文字盤、ケース、ムーブメントまで含めて確認すること。
ヴィンテージウォッチは、一つの部分だけではなく、一本の時計として見ることが大切です。
Anteでは、その時計が歩んできた歴史をできる限り尊重しながら、次の世代へ受け継いでいける一本をご紹介していきたいと考えています。




